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ミヤンマー見聞記 2012年4月28日
ミヤンマーへ行ってきた アウンサン スチーさんの名前は日本人でも知らない人がいないほどだが 地図を広げてミヤンマーの位置を正確に指摘できる人は果たしてどれほどいるだろうか?
公式の英語表記はRepublic of the Union of Myanmar 通称はMyanmar 2010年以降の 日本語表記はミャンマー連邦共和国 通称はミャンマー 筆者の前後の年代では〈ビルマ〉といったほうが通りやすいであろうか 日本の約2倍の国土に6,000万人の人口
2012年4月現在では 日本=ミヤンマーの直行便はないので 日本=シンガポール=ヤンゴンと経由し12時間ほどかかる
2012年4月23日(月)早朝 というか 前日22日の深夜といったほうが感覚的にはぴったりか
ともかく暦的には23日0:30羽田国際空港を出発し 約7時間でシンガポールのチャンギ空港到着 1時間30分ほどの待ち合わせで ヤンゴンまで3時間ほどの合計12時間ほど
ヤンゴンと日本とでは2時間30分の時差があるので 現地到着時刻は4月23日9:00
ミヤンマー入国にはヴィザが必要であるが 今回はミヤンマー側の手配でヴィザ無しで入国した(厳密に言えば 特例措置として入国時に臨時ヴィザを発給されたーこれは羽田空港でチェックイン時にも航空会社とひと悶着があり 念書にサインを求められたほどの特例扱いらしい)
空港では F氏 T氏 H氏 T氏 ミヤンマー人のガードマン 秘書 総勢6名もの出迎えをうけて 大型のワゴン車で市内へ向かう
途中で日本人共同墓地に立ち寄り 10万とも20万とも言われる太平洋戦争時のビルマ戦線での旧日本軍戦没者の慰霊碑に合掌黙祷をする
暑い 午前10時という時間で 気温35度 湿度90%はありそう 汗が噴出す
ホテルのチュッインには少々早いとのことで 日本料理やで一服し早めの昼食をとる
ミヤンマーは国民の95%は仏教徒で信仰が厚く ミヤンマー人の調理人は活きている魚を仕入れても〆ることをせず 自然に死ぬまで待つので鮮度が落ちるとか なぜか寿司やで必ず餃子がでる
ちっとした飲食店のメニーはUS$での値段表記で ホテルもしかり
あれほど厳しい経済制裁を課したアメリカの通貨をそのまま使っているという経済と政治は別といった民族のしたたかさを感じる
クレディットカードは 空港内の免税店も含めて一切使用できない
Mikasa ホテルは 6階建て100室程度の立派なホテル 少々古いが 部屋には長期滞在者用に調理施設一切が完備されている
外国人が宿泊できるレベルのホテルは通常は2~3ヶ月前に予約しないと部屋が取れないそうで 絶対的に部屋が不足している
不足しているのはホテルだけではなく 民主化政策の一部経済開放によって外国から大挙してくる駐在員用のアパート類が絶対的に不足している
ヤンゴン市内でのその種の部屋の供給は現在500室程度であり それに対して需要は10000室を超えているという 当然需給のバランスは完全に貸し手有利となり家賃は3年目前の3倍程度に高騰しているという せっかく部屋に入居しても大家が別の入居希望者からさらに高い賃料のオファーを受けると翌月からは既存の入居者に対して賃料の値上げを通告してくる そこでOKしなければ契約解除で出て行け となる(賃貸契約書の契約条項などどうでも良いらしく金銭最優先とか―天下の悪法借地借家法に悩んでいるどこかの国の大家さんが聞いたら涙を流しそうな話) 入居者にしてもこれを再々やられてはたまらないので 自衛策として契約時に1年分の家賃を前払いするといった方法が一般的になっている これとても大家さんの資金繰りの改善には多いに+になることであっても 1年後には賃料が2倍くらいになるのを防ぐ方策にはまったく効果はない
さてここまで書けば賃料の相場の想像もつくだろうが 実に高い
日本式に言えば 1DKの家具生活用品完備(電子レンジ 洗濯機 ベッドからナイフ フォーク スプーン 皿 シーツ バスタオル トイレットペーパーにいたるまですべて完備)のヤンゴン中心にそこそこ近いアパートで¥300,000 2DKともなれば¥500,000 となる もちろんフロントがありセクリティーは完備しており 室内の清掃などもOK(但し別料金のとこが多い) 3年前はこの3分の1程度だったという
前述のアパートに入れない駐在員はやむなくこのようなホテルに長期滞在するしかなく 経済的にも大変な負担を強いられることになる
ホテルにチュッインしたあと ヤンゴン市内の視察に出かける
日本での情報と違い 道路は舗装されており 信号もかなりあるが 車の運転はかなり強引で荒っぽい つまり度胸のあるほうが先行する途上国特有の状況のようだ
車両は右側通行であり 車両はほとんどがかなり年代ものの中古の日本車であるが まれにピカピカの新車も見える
ヤンゴン最大の中古車市場には数百台の売りたい 買いたいの熱気が充満しさらに気温を押し上げている 中古車の価格はこの2年ほどは下落したとはいえ 日本では値段の付かない10年落ちの乗用車が¥2,000,000~¥3,000,000で売買されている しかも割賦制度はないのですべて現金一括払いでの取引である
庶民の近距離の簡便な移動手段としては 自転車の右側にリアカーをくっつけたような自転車サイド車がよく見られる 当然動力は自転車をこぐ人力だから サイド車側に荷物を満載した大人が座っていると 運転者は見ていて気の毒なほど大汗で懸命に漕いでいる まあ歩くよりは多少早い程度か
自転車の代わりに中古の50ccのバイクでも利用すれば と バイク大好き人間の筆者などは思うが
ミヤンマー在住15年のT氏によれば ヤンゴン市内では軍関係者以外はバイクの使用が許可されないとか もちろん 通常のタクシーもたくさんあるが 庶民の簡便な移動手段としては人力サイド車がじつに景色に溶け込んでいる 因みに料金は50円程度とか
夕食後 ヤンゴン市内最大のパゴダに案内される パゴダは英語でありミャンマー語では「尊敬されるべきもの」を意味する「ゼーディー」又は「プドゥー」と呼ばれる ミャンマーの人々にとってパゴダは釈迦がいなくなって以来 釈迦に代わるものであり「釈迦の住む家」であるとされる 従ってパゴダを建てることは ミャンマーでは「人生最大の功徳」とされ そうすることにより幸福な輪廻転生が得られるとされる パゴダに入るときは履物を脱ぐことが求められ靴や靴下(ストッキングを含む)を履いて入ることは許されない 素足で30分も歩き回ると足の裏は真っ黒になり 出口では足用にお絞りをくれる お絞りで足裏を拭いたのは初めての経験である
ライトアップされたパゴダは金色に輝き さすがに午後9時ころになると多少は暑さも収まり 周囲を回る200人以上の観光客と 朝から祈祷している地元の人も多数いるので 休日の繁華街なみの混雑である
朝 ホテルの中庭にあるプールで30分ほど泳ぐと 昨日の長時間のフライトの腰のうずきがすっきりする
朝食後 ホテルから1時間ほどの 工業団地予定地 を見学
そこは 工業団地 といっても 見渡す限りの土地にところどことに電柱が立っているので かろうじて電気は来ているようだが 給排水 道路などはまったく未整備である
ミヤンマー政府は 外国 特に日本からの企業をここに誘致したい希望とのこと
電気以外のインフラ整備は進出する企業が負担することになるのだろうが よほどの経済的なメリットでもなければ そこまでやる企業が多くあるとは思えない
まさに 予定地 である
帰途 現地人の労働者階級の住むアパート?を視察
木造2階建て 1ルームが1階2階で30部屋 体重80kg以上の人は遠慮して欲しいほどの階段が2階へつながっている
1ルームと言っても6~7畳程度の板張りの部屋で跳ね上げ式の板の窓 照明は40Wの裸の蛍光灯 家具といえそうなものは皆無
この部屋に家族が暮らす 炊事場 洗面 トイレ すべて共同で 排水は垂れ流し
家賃は¥2,500程度
筆者の趣味でもある日曜大工でも もう少し良いものができそうなレベル
土地 建物の投資金額が約¥6,000,000とかで 年間利回15%程度で利回りより土地の値上がりが狙いとかで1年で土地は2倍以上に値上りとか
このレベルの部屋でも 空室待ちが山ほどいるというから驚き
夕食には ミヤンマー人でビール会社を経営しているU氏も同席
50年配の紳士で日本語は堪能で 聞けば毎月のように日本へでかけ子供も日本に留学しているとか ミヤンマーの軍事政権にかなりコネがあるらしく経済の内部情報に精通している
U氏もヤンゴンでの駐在員の深刻な住居不足には頭を痛めているようで 政府の所有地を借り上げて資本投下を少しでも少なくしてはどうか との考えもあるようだ
ミヤンマーでは外国人の不動産所有は 個人 法人でも可能であるが ミヤンマー人所有の場合と比べて税制のメリットがまったくなくなるらしい
ミヤンマー国籍の個人 法人であれば不動産所有に係わる税金 またそこから発生する収益についての所得税などはほとんど0に等しいが 外国籍の個人 法人となると厳密に課税される由
投資家であれば 非課税で投資効率が高ければ高いほど投資意欲が湧くのは言うまでも無い
またこの席は日本の公益財団法人JYLのミヤンマー支部開設祝いも兼ねており 日本から来た常務理事H氏も同席され 今後のミヤンマー 日本の人材交流などさらに積極的に活動することを
表明し全員で乾杯をした
最後の日は アウンサンマーケット ヤンゴン市最大のオフスビル サクラタワーなど視察し 最近開業したショッピングモールも2箇所ほど見学するが 元来土産ものなど持ち帰る気の無い無粋者には猫に小判
ミヤンマーは オパール 天然真珠などは世界最大の産地と聞くが筆者にはまさにブタに真珠か
かくて 駆け足視察旅行は往路と同様シンガポール経由で4月26日8:30に成田へ戻って終わりとなる
ミヤンマーの感想は わずかの滞在ではなんともコメントしようがないが 一言で言えば
離陸寸前のジャンボ機ミヤンマー号―パイロット 管制官次第でどれだけの速度でどこへ向かうか 無事着陸できるかーと評したら お叱りをこうむるか?
2012年4月25日現在 ミヤンマー 通貨1,000チャット=¥100 として換算した
- ミヤンマーに関することは 今回アテンドいただいたミヤンマー在住15年の徳田祥司氏のミヤンマー Yangon事務所にお問い合わせいただきたい 当方宛にE-Mailいただければ徳田氏のご了解を得て連絡先を回答いたします
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