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2011/09/28
穴埋め新幹線 追突地下鉄~などなど安全より経済成長を対外的に誇示することに国家的エネルギーを費やした結果の走る棺桶電車の国は論外にしても それよりは少々かわいげのある韓国 新幹線KTXの話を~~~

半年ほど前に ソウルー釜山間が全線完全開通した韓国自慢の〔新幹線 KTX〕
普通車は2座席+通路+2座席 X 16列 で1車両64人席 で 8列座席は進行方向に向き  8列座席は進行方向に背が向いている(日本の新幹線のようにキックすれば 座席の方向が変わる というわけには行かない)
乗車券は全席指定席でNet予約ができ 航空機と同様のE-チケットである 自宅のプリンターで印刷(しなくてもメモでOK―理由は後述)すればよい
料金だが ソウルー釜山 約2時間30分 で 円にすれば¥4,000 弱 これは安い
(日本の新幹線 東京―新大阪 約2時間30分 料金約¥13,000と比べれば3分の1以下)
日本のJRのように 改札口で切符を通す必要もないし(改札口が無い) 到着駅でも改札口が無いから切符?を回収もしない 車内の検札なども一切ない JRの乗車前の改札口 社内検札 下車駅での改札口などの煩雑さを思うと まことに合理的というか爽快 
車内のワゴン販売サービスは まことに充実していて 安いし 売り子の女性がモデルのように綺麗
車内放送も韓国語 英語 日本語と 釜山の地下鉄と同様に 誠に親切で過剰なことは言わない
但し 全席指定席であるから 日本の新幹線のように立ち席乗車はできない 万一チケット無しで乗車していれば 罰金は正規料金の10倍である旨の掲示がある(時折車掌らしき男性が通過するので おそらく彼がチェックしているのかも) と ここまでは 褒める一方 さて少々苦情を

常時遅れの新幹線
ソウルー釜山 最速の列車だと2時間30分弱だが これが常時遅れる
チケットには ご丁寧に到着時刻まで記載があるので 余計に遅れが目につく
最初はたまたま利用した列車が遅れたのだと思っていたが このところ毎月のように釜山―ソウルを往復して 6回ほども利用しただろうか すべてが10~15分遅れる
こうなると チケットに記載の到着時刻などはジョークにしか思えない
因みに手元のチケットをみると 
―釜山 発09:30(正確) ソウル着11:48(実際は12:05着) 14号車 7D 料金W38,800  
―ソウル発16:30(正確) 釜山 着19:06(実際は19:20着) 11号車 6B 料金W51,600 
釜山―ソウル間のKTX正規料金W55,500(約¥4,000) 往復で割引が違うのも??
韓国人は慣れているのか まったく気にもせず 話題にすらしないのは見上げたものだ

時間が正確無比と評価の高い日本新幹線―駅での改札 車内検札などの煩雑さ 高額な料金 
遅刻常習の韓国新幹線―乗車下車時の便利さで常時遅刻は打ち消し 料金の安さでご愛嬌?
さて諸兄はどちらに軍杯を上げますか? 한국 만세!
もちろん 新幹線と言うには100年早い?どこかのパクリ穴埋め走る棺桶列車は論外にして です
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ハローワーク+厚生労働省+市役所駐車場―2011年新春漫談―立腹より笑えます 

筆者の関係する協同組合が 業務拡大のためスタッフを募集しようと管轄のハローワークに電話をした

人材を採用したいので 条件など記載するフォームに記載してE-Mailで送りたい~と記載フォームの 書式を問い合わせると 女性担当者曰く 『Net経由では受け付けません 窓口までおいでいただき所定のフォームに記載いただきます 駐車場はありませんので バスなどでおいでください』 『求職者はNetで採用情報を検索できるのに 採用者側はその情報をNet経由で提供できないのですか この寒いのに駐車場もないところへのこのこ行けますか なんという非効率なお役所仕事なんだ なんだかいう厚生労働大臣がお供をぞろぞろ連れてマスコミ対策に職安を儀礼的に見て回る暇があるならその何分の一かの時間と経費でNet対応のシステムくらいできるだろう』 とつい 声を荒げて罪もない女性担当者を 怒鳴りつけてしまう
『ちょっとお待ちください』 と男性の声に替わり 氏名を名乗り 『残念ながらNetでの採用情報の登録は対応できていないのが現状です ご面倒でも御来所いいただき ご登録いただけませんでしょうか お申し出の苦情は担当部署にあげておきます なお 駐車場は市役所の駐車場をご利用いただけます』の由 その苦情をあげるという部署はどこか こちらから直接苦情をあげるからと尋ねると 厚生労働省のHPにE-Mail Addressがあり担当部署があります
確かにHP内にE-Mail Addressがあり ご意見など承る部門があった  そこへ本件の概要を送り対応を待つ間に職安へ出かけた

指定どおりに市役所の駐車場に車を止め職安窓口で求人募集の登録を申し出る  カウンター前の女性は 求人札(白) 求職札(青)がありますから それをお持ちになってお待ちくださいと言う

求人札番号1を持って(番号が 1 ということは当方以外に誰も求人に来ていないということ) ソファーで待つことしばし 銀行のように番号を呼ぶでなし どうぞと手招きされてカウンターにいく 今度の相手は 50年配のいつ顔を洗ったのか聞いてみたいほどのボーとした男性職員 求人ですか?とたずねるから 黙って 1 番の白い札を出す 『では後ろのカウンターに求人票がありますから それに記入してお持ちください』 の由  少なくても30枚ほどはあった番号札は何のため?  見ると ソファー2列ほどの向こうにカウンターがあり 鉛筆が5~6本と 臨時社員求人票(パートさんのお役所言葉だろう) 常勤社員求人票がある 適当に書き散らかしてカウンターに持ち戻る (これなら待っている間に記入できた)
当方のあまりの達筆?(日本語 英語とも)に 件のMr.Booはいちいち聞きなおして消しゴムで消して書き直す 時折デスク左に設置のPCでなにやらチェックしている様子(左にKeyBoardがあり マウスも左にあるので このMr.Booは左利きと思いきや右利きでその使い勝手の悪さは見ていてもアキレル)  ほぼ20分で丁重に(右利きで)書き直し 『これをPCで打ち直し Netに求人情報として入れます 御社の会社情報が公開されますが差し支えありませんか?』 と Mr. Boo sad

???は数々 ともかく
1 当方の会社情報が求職者側から見えないで どうやって応募者がくるのか?
(貴社の守秘義務があるでしょうから~) なんのことやら
2 こちらの鉛筆書きをいちいち書き直すなら その時点で即PCに入力すれば 手間が省けるのでは? 
(入力できるPCが現在使用中ですから のちほど入力してその文書を印刷して郵送します) 安いPCでも寄贈してやろうかいな
3 印刷も郵送も不要 入力文書は当方のE-Mail Addressへ添付送付すれば切手も紙も不要では? (前例のないことですが ご希望なら上司に諮ります) 上司でも厚生労働大臣にでも諮れ!

ハローワークでのもろもろの対応に 今年一番の寒さの中でも頭から湯気があがるほど腹が立ったまま 市役所の駐車場に職安で駐車承認印を受けた駐車票を出すと 係員は 『職安の承認印だけでは駐車料金無料になりませんよ これを市役所の庶務の窓口で承認印をもらってください』 とおっしゃる

ハローワークのMr.Booの対応にかりかりきていた筆者は 『うるさい! そんなことは職安に言っておけ この寒い中たかが駐車場利用のためにあちこち行ってられるか 君は何だ!股座火鉢でぬくぬくとしていて!承認印が必要なら君が行け!』 と罪もない係員を怒鳴りつける (次回があれば謝罪します)
係員は剣幕に恐れをなしたか 筆者の人相に恐れをなしたか まあともかく今回は結構ですから次回からお願いします と Free Pass デシタ

かれこれ1時間半の後 事務所に戻ると 厚生労働省から当方のE-Mailに対して回答があった
曰く 『厚生労働省です。 この度は貴重なご意見・ご要望をいただきありがとうございました。
頂いたご意見は今後の厚生労働行政の参考にさせていただきます。これからも厚生労働省をよろしく  お願いいたします。このメールは自動的に返信しています。』―原文のまま
最後の一節に笑える! 自動的に返信~ と言うことは こちらからのE-Mailに誰も目を通していない でも自動返信されている? まさにお役所仕事の典型なり 

失業者対策に全力を尽くす由の総理大臣殿(あまり再々変わるので名前を覚え切れません)! これが厚労省及び失業者対策最前線の職安の実態なのですよ 官房長官の更迭より厚労大臣更迭が先ではないでしょうかね
―民間の求人情報誌の過剰なまでのサーヴィス(もちろん有料ですが) 少々見習っては?

後記
職安から E-Mail 添付で当方の求人票が送られてきた (やる気になればできるではないか)
担当者(Mr.Booではない)が電話で 『貴組合の称号変更の書類を郵送いだだけないか? とまた郵送にこだわる(郵政省との癒着を疑うほど)から 強引に先方のE-Mail Addressに送った しばらくして  Fileが開けないので検討してみる由の連絡がある(これは電話デシタ)
筆者はDocuwork 編集の文書をそのまま添付したので ハローワーク担当者にその無料の閲覧ソフトをインストールする知恵さえあれば問題なく見えるはずだが 果たして???

南太平洋の某国のように総理大臣が隣国訪問中に無血クデターで内閣全員交代なんて~初夢だ~
失業者だらけの平和ボケの国!毎日100人も自殺者がでる国!2011年も万歳 万歳 漫才!

2011年1月
(本文は筆者の体験した事実に基づいた完全なるフクションですので念のため)
財布とお札
2011年も新春を迎え ますますご清栄のこととお喜び申し上げます
子供さんらやお孫さんやらへのお年玉で 財布がだいぶ軽くなっている方もいらっしゃるでしょう
財布について少々―古くは金袋(かねぶくろ)・銭袋(ぜにぶくろ)とよばれ布製の長方形の袋を用い ひもでくくって首などから下げたりしたようだ

諸兄はどのような 財布 をお使いだろうか? まさか時折見かけるような携帯電話のように首から下げたりはしていないでしょうが
余談ながら この首下げ携帯電話 何とかなりませんかね スーツを着たいい年配のビジネスマンが携帯電話を首から下げている まるで幼稚園の迷子札(なんて言うと 幼稚園児に叱られる)

財布である 小銭入れは別にして 財布は札がまっすぐに入る(ストレート)型と 札を二つ折りにして入れる中折れ型がある 財布には通常 紙幣 クレディットカード 各種カード 運転免許証やタクシーチケット 時に大事な写真などが入っているのではないだろうか
問題はこの紙幣である 世界中の紙幣にほぼ共通しているのが人物の顔の印刷である 印刷している 場所は紙幣の中心であることも 少し左右に寄っていることもあるが いづれにせよ〔顔〕が印刷されていることが多い
中折れの財布であると 必然的に紙幣も二つに折れて〔顔〕の真ん中に筋が付くことになる
筆者はこの〔顔〕に筋をつけるのがなんともやりきれないのである もしそれが自分の写真であれば〔顔〕の真ん中に折り筋がつくのを喜ぶ方はたぶん皆無であろうと思うが
古来 お金は 〔おあし〕 とも言われ 大事にしてくれないとさっさと逃げ出すし 逃げ足は大変速いとか言われている  迷信といわれればそれまでだが お札の〔顔〕に筋をつけるようでは〔おあし〕の逃げ足も速いのではないだろうか であるから いかなる事情があっても中折れ財布の常用はお勧めできない
(おあし が有り余って 財布に入りきれないから逃がしたい方は別です)

次に ストレート型財布に入れる紙幣である
筆者は 時折銀行などで紙幣を新券に両替して ストレート財布には常に新券を収納している
¥1,000券X15 ¥5,000X5 ¥10,000X15 が 筆者の定番である(合計約¥200,000 これは 男は一歩外へでれば何があるかわからず いざのときにこの程度の現金があれば何とか対応できるだろうとの亡き祖父の教えであったし このようなバランスであれば 釣り銭に紙幣をもらわずに済む)
新札を持っていると 以下に述べる理由で 〔おあし〕 が逃げないのである
まず 新札で払えば もらう相手が喜ぶ ¥10 程度はおまけしてくれることが多い (筆者の経験上)
二つ目の効用は冠婚葬祭に即応できること (多忙時に銀行へ新札両替に行き来する手間が省ける)
三つ目の効用はもっとも重要である(と筆者が思っているだけだが) 小銭がないときに自動販売機で ¥100の飲料を買うとする 新札の¥1,000札を出してまで飲もうとするだろうか? 新札にするには  銀行へ出向き両替するという手間がかかっているのであるから一瞬躊躇しても当然であろう(筆者は大いに躊躇する) で我慢することになる これが10回 100回となれば 自然に節約することになり 〔おあし〕 が逃げずに居つくことになる? いかがであろうか
以上 2011年新春の独断と偏見の〔財布と紙幣〕論 デス

要は 男子たるもの(女性もしかり) ストレート財布を使い 中に入れる紙幣はすべて新札 いざに備え 必要十分な金額を入れておくこと (使う 使わないは別であるし 酔っ払って全額チップもご愛嬌!) 
―これらを実行して 〔おあし〕 が残らないでも筆者は責任を持たないので念のためー
カジノ
主要都市の知事が公認カジノを作ってはどうか との提言に賛否が姦しい  日本では公認ギャンブルは 競馬 競輪 競艇 オートレース パチンコ?位で公認カジノ解禁には程遠い  お隣の韓国では プサンに3箇所の公認カジノがある  なかでもヘウンデ区にあるPホテルのカジノは秀逸である Pホテルの周辺の韓国第一のヘウンデ海岸の景勝もすばらしいし 別棟にある免税店の充実度も見ごたえがある(もちろん見るだけ)

カジノの数あるゲームのなかでは バカラが特に面白い  バカラに関しては数々の著作があるので小生のような素人がいまさら解説するまでもないが理屈抜きに興奮する  時に勝負が多額になり年甲斐もなく時間も忘れて夢中になり ふと時計を見ると朝! 急いで部屋にもどりシャワーを使い簡単な朝食を済ませて キメ空港へ向かう  2泊3日の滞在中は食事時間や仮眠時間を除いてほとんどカジノに座りっぱなし 当然収支は赤字だが 寝不足と腰痛にふらふらになりながらでも 興奮と緊張感は金銭に代えられないものがある

High Player(高額賭博者とでも言うのか)は Pホテルの部屋代やホテル内の飲食代もすべてカジノ負担 福岡=釜山間のBZクラスの航空運賃もカジノ負担 空港への送迎もカジノの高級車である  もっとも せっかくのホテルの部屋もほとんど使うこともなく 寝食を惜しんでバカラに熱中するので 部屋などはあっても無くてもいいようなもの  Pホテルのカジノへは 外国人のみが入場でき 地元の韓国人は外国人の同伴者がいても入場はできない(ソウルのWHカジノは 外国人同伴者がいれば韓国人も入場できた記憶があるが?)  カジノ内には日本語の流暢な男性マネジャーがいて 初心者にもカジノの仕組みを懇切丁寧に解説してくれるし その間 飲み物やらスナックやらも妙齢の韓国人ホステスがサーヴィスしてくれる  日本人は全員がXX社長さんなどと呼ばれて微妙にこちらの虚栄心をくすぐり 金銭感覚を喪失させる作戦と見える  釜山と博多 福岡との距離からか 九州関西圏のお客が多いようで 博多弁 熊本弁など聞きなれなれない方言が飛び交い 彼らはポケットから一万円札の束を裸で取り出し 両替!チェンジ!とマネジャーを呼びつける様は見ていてあまり気分の良いものでもない  彼らの賭け金に比べれば こちらなどは子供の小遣い程度なのだろうが それでも年間で数百万円ほどは カジノ経由で日韓親善の一助に貢献していることは間違いない  日本に帰国する際に入国管理官に〔釜山へ毎月のようにお出かけですが お仕事ですか?〕と何度か聞かれたが さすがにカジノ通い とは言いがたく〔韓国料理が好きなもので どうしても本場ものを食べたくて〕などと見え透いたことを言っているが 管理官はお見通しかも  
そんなこんなで釜山カジノへ通いだして4年近く 物価の安い韓国なら アパートの数部屋くらいは買えただろうほどは日韓親善に寄与した計算か? 知人の競馬大好き人間曰く この30年競馬さえやらなければ家の3軒くらいは建っているとか それに比べれば~~と無理無理自己満足をさせている心境でもある  
韓国のカジノ通いにつれて必然的に韓国語を覚えてしまう タクシーどころか 最近では地下鉄 バスなども利用するし つい先日はソウルの知人を訪ねて 釜山駅からKTX(韓国新幹線)で釜山―ソウルを日帰りで往復した  口の悪い友人は お前の韓国語は女言葉だ と言うが ともかく韓国語で日常の用事ができればよいのであり 国連で演説するわけでなし 女言葉だろうが男言葉だろうが斟酌はしない かく言うその友人はまったく話せないのだから  以前勉強した中国語と同じく 少し通じるようになると欲がでて 次回は韓国語であれを言ってみよう とか これを聞いてみようとなり 勉強をするようになる といっても朝NHKのラジオで韓国語入門講座を15分ほど聞くだけなのだが なんとなく覚えたような気になっても そこはさすがに高齢者ともなると昨日の単語が今日は出てこない ざるで水をすくうような頼りなさではあるが そのうち水滴が少しでも溜まればざるも濡れる~くらいの気分でいる  ですっかりなじみになったカジノの韓国美人のホステスと覚えたての韓国語で話すと 敵は商売だから 社長さん!すばらしく韓国語が上達しましたね! などと褒めちぎる お世辞は承知していても ほめられて気分の悪かろうはずはなく その気になって韓国語の勉強に身が入るというもの  韓流ブームとかで世のご婦人方が韓国の恋愛映画を理解したいがために 韓国語を勉強する気持ちが理解できるような気もする  韓国語習得?と損得を超越した興奮を味わうための韓国釜山のカジノ通いは当分止みそうもない   
大手外資系税理士法人勤務のCPAから投稿があった
常日頃 この国の税率の高さに不満を持っている筆者などは 研究して少しでも節税につなげたいところだが(不満を持つほど納税しているわけでもなし) 内容は投稿者の言によらなくても かなりマニアックで筆者の頭脳では理解不能
まあ 柔らかいBlogが続いたので 時には頭の体操に ぼけ防止にどうぞお読みください
但し 内容に関して当方にお問い合わせいただいても 一切回答はできません(まったく理解していないからです)
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外国人投資家が考慮すべき税制改正のポイント

はじめに
平成22年度の税制改正における金融・証券税制関連分野のうち、特に外国人投資家において注目度が高いと思われる振替社債等の利子等の非課税の創設、民間国外債の利子の課税の特例に関する見直しについて、既存のストラクチャーに与える影響を軸に解説を行う。なお文中は筆者による私見であることに留意されたい。

1. 振替社債等の利子等の非課税の創設
(1)概要
今回の改正に伴い、一定の要件を満たす振替社債等(以下、「特定振替社債等」という。)に係る利子及び償還差益等で、外国法人等に支払われるものについては源泉所得税及び法人税が原則として非課税とされた。これにより、外国投資家は租税コストを考慮することなく、国内社債市場へ参入しやすくなると予測される。改正前後の課税関係は表1に示すとおりである。

(表1)日本に恒久的施設を有しない外国法人等が特定振替社債等の利子等を受け取る際の原則的な課税関係
改正前 改正後
利子
源泉所得税 15%(所法161四、212①、213①三) 非課税(措法5の3①)
法人税 非課税(法法138四、141四) 非課税(法法138四、141四、措法67の17②、⑨)
OID部分(*1)
源泉所得税(発行時) 18%(措法41の12②)(*2) 18%(措法41の12②)(*2)
法人税 非課税(措法67の17④) 非課税(措法67の17⑤)
OID以外の償還差益(*3)
源泉所得税(発行時) なし なし
法人税 30%(法法138一、法令177①一、法基通20-1-11) 非課税(措法67の17②、⑨)
(*1) OID(Originary Issue Discount):社債等が割引の方法により発行される場合(割引債)において、当該割引債の償還金額がその発行価額を超える場合におけるその差益をいう(措法41の12⑦)。
(*2) 特定短期公社債に該当するものを除く(措法41の12⑨)。
(*3) OID以外の償還差益:社債等の償還により受ける金額が当該社債等の取得価額を超える場合におけるその差益をいう(措法67条の17②)。

(2)注目ポイント
今回の改正の大きなメリットの一つとして、特定振替社債等に係るOID以外の償還差益(いわゆるMarket Discount)について法人税が非課税とされたことが挙げられる。従前は、日本国内に恒久的施設を有しない外国法人が公社債等を発行後に市場等において額面金額を下回る価格で取得した場合、当該公社債の償還時に実現する償還差益(社債等の償還により受ける金額が当該社債等の取得価額を超える場合におけるその差益)は、一部の租税条約が適用される場合を除き、国内にある資産の運用又は保有に係る所得として、原則として30%の税率による法人税の申告対象になるものと考えられていた。今後は、当該公社債等が特定振替社債等に該当する場合には、発行者の特殊関係者が支払いを受けるもの等を除き、償還差益に係る法人税は国内法により非課税とされる(措法67の17②)。

2. 民間国外債の利子の特例の見直し
(1)概要
民間国外債とは法人により国外において発行された債権で、その利子の支払が国外で行われるものをいい、海外投資家からの資金調達手段の一つとして広く普及している。証券化ストラクチャー等において、原資産を取得する内国法人が支配関係にある海外SPCに対して私募等の形態により社債を発行し、当該SPCが更に起債をして海外投資家から証券化のための資金を調達するストラクチャーが散見されるが、そのような資金調達の場合、民間国外債の利子の特例規定を適用することにより、そこから生じる利子や発行差金を非課税とすることができた。今回の税制改正により、平成22年4月1日以後に発行される民間国外債の利子で社債発行者の特殊関係者に支払われるものや、発行者やその特殊関係者等の利益等に連動して決定されるものは、特定振替社債等と同様、非課税規定の対象外とされたため(措法6④、⑤)、今後は資本関係等の介在するSPC等を経由せずに、海外投資家に対して直接に民間国外債を発行するストラクチャー等を検討することが必要となる。


(2)注目ポイント
上記の特定振替社債等にかかるOID以外の償還差益(いわゆるMarket Discount)に適用されることとなった非課税規定とは異なり、今回の改正後においても、民間国外債にかかるMarket Discountについては特段の非課税措置等は講じられていない。
したがって、外国法人が民間国外債の発行後に市場等で発行価額を下回る価格で当該民間国外債を取得し、償還時に認識する償還差益については、従前通り、原則として、国内にある資産の運用又は保有に係る所得として30%の税率による法人税の申告対象所得になると考えられる。
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